三浦学苑高等学校

フォーサイト手帳で「主体的学習者(アクティブラーナー)」の資質を引き出すには…?

学校プロフィール三浦学苑高等学校

  • 神奈川県
  • 手帳
昭和4年(1929年)創立88年の歴史を誇る伝統校です。
地域の青少年に対し全人教育を目指す人材の育成、が教育理念。
授業では、「生徒一人ひとりの可能性を伸ばす」ことを目標に「分かる授業の実践」を行い進学実績も向上し続け、
部活動でも各部が好成績を収めてらっしゃいます。

手帳の使い方プレゼン大会!

神奈川県にある三浦学苑高等学校の佐々木先生に、インタビューのお願いでお電話したところ、「LHRでプレゼン大会をするのでぜひ!」と言っていただきました。
「プレゼン大会?なんだそれは?」1年特進コースを訪ねてみると、そこで驚くべき光景を目にしたのでした。
なんと、生徒同士が班ごとで熱烈な『プレゼン』を繰り広げていたのです。

まずはじめは、生徒それぞれが
1.手帳作成において意識しているところ、その目的
2.「予定を書く」以外に活用していること
3.手帳を使い始めて変わったところ、または手帳を書くメリット
4.手帳を生活面や学習面において活用できているかどうか

という観点で振り返り。

その後、担任の佐々木先生の号令で、班内でのプレゼン大会がスタート!
生徒それぞれにこだわりがあるようで、各班から熱意のこもった声がたくさん聞かれました。
中には取材班に向けて、「ここをこうしてほしい!」「こう使ったほうがいいと思います!」とアピールしてくる子も…。

自分のこだわりを熱弁!
他の班からもギャラリーが
自信を持ってプレゼンしています
1年進学コース 中林 先生

ガイダンスはスピード勝負

導入から4年目を迎えた中林先生(1年進学コース担任)は、「スタートの切り方次第」だと仰います。

中林先生:手帳を渡して、すぐにガイダンスをしています。2日、3日と間を開けてからのガイダンスだと、生徒の中で既に「手帳書くのは面倒くさい」という考えになってしまっていて、うまくいきませんでした。
また、ガイダンスは各クラスの担任ごとに任せるのではなく全クラス一斉に行い、基本方針や目的を統一して伝えるようにしています。
そうすることで、その後の取り組みも浸透しやすくなりました。

大きな目標があるから頑張れる

3年進学コースSさん:フォーサイト手帳のはじめにある、「3年後の目標」「1年後の目標」

「半年後の目標」の欄が好きです。
常に目標を意識して過ごすことができています。

安宅先生(3年進学コース担任):このページがあるから、フォーサイト手帳はとても良いんですよね。年度の一番初めにここを書かせているんです。生徒たちも、ここはしっかり書かきゃってわかるみたいで、きちんと書いています。
この前、部活一筋のある生徒の手帳を見てみたんですけど、なんと、このページはすぐに開けるようにってわざわざクリップで留めていたんです。
ああ、どの子もみんな大きな目標は意識してるんだな、と。

まずはメリットになるということを体験させる

中林先生:やはり初めは「手帳なんて面倒くさい」と思っている子も多いです。手帳はあくまでも「自律的学習者」になるためのツールです。
なので、まずは簡単なことからやらせてみて、小さなことでも「成長した」と本人が感じられるように働きかけています。「忘れ物が減った」「目標を意識するようになった」「時間を気にするようになった」など、些細なことでも子供たちのやる気は持続していきます。
「書くことが目的ではない」とわかってくると、生徒たちは自ら自律的学習者に向かっていくのかな、と思いますね。

勉強0時間を素通りしない

新たに導入をはじめた総合コースの河内先生にお伺いしました。
河内先生(2年総合コース担任):手帳を渡して最初の宿題は、「手帳の表紙を飾る」にしました。
朝のSHRでも、初めは「コミュニケーションタイム」と銘打って昨日の振り返りや今日やることの発表なんかをさせるようにしていましたね。
期待しているのは、テストへの意識付けで す。勉強が嫌いな子たちでも、毎日ふりかえりをさせてますが、「勉強0時間」ってなってるとやはり危機感を感じるみたいで、少しずつ意識して勉強するようになってきていますね。
30分でも出来てたら、「お、すごいじゃん!」って言うようにしています。

生徒それぞれの「変化」のバロメーター

「嬉しい変化はありますか?」
中林先生:結構前に伝えていた予定であっても、直前にわざわざもう一度言わなくても自分でわかって行動してくれると、ああ成長したな、と思いますね。

安宅先生:3年生の帰りのSHRで、ペアになって帰宅後のやることを発表させ合う時間があるんですが、初めは話すのが苦手で話せなかった子も、今ははっきり言えるようになりました。自分の予定ややりたいことを、自信を持って話せてきたので、入試面接での自己PRも期待が出来ます。

中林先生:時間の使い方も上手くなりましたよね。

安宅先生:そうですね。部活の子は帰宅が遅いので、電車の時間も上手く使わないと…。

片道2時間近くかけてくる子がいますが、電車の時間は英単語を覚える、とかこの駅までは公式を確認してあとは寝る、とか(笑)
意識して切り替えができるって大事だと思うので、惰性に任せずにやっているのはすごいなと思います。

安宅先生:それと、逆に記入が減ってきた生徒がいると、だいたい上手くいっていないことがある、という傾向にあるんです。

部活だったり勉強だったり友人関係だったり。ですので手帳を書かなくなった=何か困っている、というバロメーターにもなっていますね。

3年進学コース弓長さん 鈴木さん 安宅先生
ペアワーク中の3年生