城南学園中学校

伸びる生徒の3つの条件を育む

学校プロフィール城南学園中学校

  • 大阪府
  • 手帳
中学校教頭
北川 真 先生

Q, 貴校の特色や取り組みを教えて下さい。

当校は昭和10年設立の女子校で「清和気品」「自主自律」を建学の精神として生徒指導にあたっております。関西では共学化が進んだことで女子校の人気は以前ほどではなくなり、何もせずに優秀な生徒が集まるという状況ではなくなっています。その中で、生徒の学力・人間力を伸ばし、自立した女性になるための「10×10プラン」※をはじめとした様々な指導を行っております。

Q, 「フォーサイト」手帳を導入した理由を教えて下さい。

教師としての経験から分かってきた「伸びる生徒」を育てるために必要だと考えたからです。中高一貫教育の中で、入学時の偏差値が高いのに伸びない生徒と、入学時はそれほど優秀ではなかったのに高校生になってから成績が伸びる生徒がいます。高校生になってから成績が伸びる生徒には3つの条件があると考えています。

それは、
①基礎学力②規則正しい生活リズム③幅広く興味を持つ力を身につけているということです。成績が伸びる土台となる3つの条件を、中学生のうちから身につけておくために「フォーサイト」手帳が有効であると考え導入を決めました。 まず、①基礎学力とは、数学で言えば公式を学んだ時に自分でその本質を理解して応用できるということです。 例えば、教えられたことを機械的に覚えている生徒は、 (x2+5x+6)=(x+2)(x+3) という因数分解はできるのに (a2+ab+abc)=a(a+b+bc) というくくり方はできないことがあります。 教えられたパターンのみを記憶していて、因数分解の本質を理解できていないからです。学んだことの意味を考え応用できないと、大学入試には対応できません。 ②規則正しい生活リズムとは、高校の勉強に対応するための学習時間を確保するうえで必要となるものです。高校の勉強は生徒自身が毎日学習時間を取って勉強をしないと十分に理解することはできません。生活リズムがしっかりとしている生徒は比較的学習時間をきちんと取り、成績を伸ばす軌道に乗せることができます。しかし、携帯やスマートフォンで時間を浪費し、夜更かしをしてしまい生活リズムが乱れている生徒に、必要な学習時間を取らせることはとても難しいことです。 ③幅広く興味を持つ力とは、高校生となり勉強の範囲が広くなってからも、積極的に授業についていくためにはとても大事なものです。つまりは、この力が身についていない生徒だと、少し勉強が難しくなるとすぐに諦めてしまいます。 私の教員としての長年の経験から、これら3つの条件を兼ね備えている生徒はかなりの確率で学力が伸びていきます。重要なのは入学時の成績の良し悪しではなく、高校生となった時点で土台となるこれらの力が身についているかどうかであり、「フォーサイト」手帳を活用することでその3つの条件を育むことができるのではないかと考えました。

Q,それらの条件を「フォーサイト」手帳でどのように伸ばそうと考えられたのでしょうか。

「フォーサイト」手帳を継続して活用することでまず、「規則正しい生活リズム」が身につくことが期待できます。 「基礎学力」を養うためには5教科をバランスよく勉強することが必要となります。特に中学生の段階では理系教科を毛嫌いすることなく、自分の可能性を広げるための指導が必要です。「フォーサイト」手帳は学習の計画・実践の両方について教科のバランスをチェックしてアドバイスできるので学習スタイルを修正するために有効だと考えています。
また、「フォーサイト」手帳の記載から生徒の興味を把握すれば、その興味範囲を拡げていくためのコミュニケーションを取ることができ、「幅広く興味をもつ力」をつけさせることができます。中学生にとって先生の影響は大きいですから、「フォーサイト」手帳で担任の先生とのコミュニケーションの機会が増えることは貴重なことです。

Q, 最後に、「フォーサイト」手帳を活用することでどのような生徒の変化を期待しますか。

今の生徒たちは、何か厳しいことがあるとすぐに諦めてしまいがちです。将来、生徒たちは様々な苦しい状況に直面しますし、厳しいことにも立ち向かって行かなければなりません。そのためにも、「フォーサイト」手帳の中にある「ほめ!ポイント」欄で毎週自分の良かった点を振り返り、文字にして書くことを積み重ねていくことを通じて、自己肯定感を高めていって欲しいと思っています。
※10×10プラン・・・自立した女性を育てるための学力養成と人間力養成の2つから成る学校オリジナルの新教育プログラム。学力養成は「基礎学力」「丁寧指導」「興味拡張」人間力養成は「生活習慣」「情操教育」「キャリア教育」をテーマとした多様なプログラムが展開されている。