自分たちで最善の時間を認識し目標に向かって頑張ってくれました!

日々の生活を客観視できるように

 本校では、生徒の生活に対する意識を高めるという狙いで5年前にフォーサイト手帳を導入しました。自律的な学習習慣の確立と生活習慣の見直しのためにと、この学年の生徒は1年生の時から手帳を使ってきました。

 

 はじめの頃は、日々の勉強や部活動、行事に追われながら、毎日をいっぱいいっぱいに過ごしている生徒が多かったように思います。そんな中で、勉強しないといけないと分かっていてもスマホに夢中になって全然勉強ができていなかったり、そもそも勉強ができていないということに気付けていない生徒が大半でした。

 

そこでまずは、自分が今どれだけ学習しているのか、客観的に認識して、その上で何をしなければならないのかを理解することが必要だと思い、学習時間の記録をするように学年集会やクラスで指導を行ってきました。

 

学習時間や家での過ごし方を客観的に見ることができるようになると、限られた時間をより有効に活用できるようになったり、勉強時間の少なさに危機感を感じ勉強時間を増やしたり、といった変化が見られるようになりました。手帳の記録を続けることで、勉強に対する姿勢が変わり、計画性をもって毎日を過ごすことができるようになっていった生徒が多かったです。

 

やっぱり大切なのは振り返り

フォーサイト手帳を使ったら成績が上がる、学習時間が伸びる、ということは言われていますが、本当にそうなるのか?という部分には興味があったので、担任をしていたクラスでは、手帳の活用度と成績、学習時間との関係性を記録し分析していました。

 

すると、学習時間の記録に加えて振り返りまでできている生徒は、「模試偏差値」「評定平均」「学習時間」すべてにおいて最も数値が高いという結果になりました。3年間、クラスの生徒は入れ替わりますが、どのクラスでも同じ結果になりました。
このことから、手帳を使う際に、記録をするだけに留まらず、それを振り返り次に繋げることが、手帳を有効に活用する上で重要なポイントだと段々と分かってきました。手帳の指導の中では特に“振り返りの重要性”について呼び掛けていました。

 

 

朝に前日の記録と振り返り!

私のクラスでは、朝のホームルームの時間に、まず手帳を開いて前日の分を記入させるようにしていました。家庭学習時間の集計・日次の勉強時間結果は絶対に記録するように伝えていました。1日何時間勉強したかと、週次で何時間勉強したかがわかるだけでも、今週は水曜日全然できなかったなとか、今週は先週に比べて10時間も少ないとか比較ができるので、最低限そこは書くように指示していました。

 

そもそも手帳をつける習慣が無い生徒もいるので、とにかく記録することを呼び掛けていました。週に1回手帳をチェックして、抜けているところはすぐに記入させて、1年間を通して毎日の学習記録を徹底してつけてもらいました。初めは嫌々やっていた生徒もいましたが、徐々に振り返りをするようになったり、記録が抜けてしまうことが気持ち悪く学習記録をつける習慣が身についたりして、受験直前期には手帳を使うことが習慣化していました。

 

 

 

10月以降は勉強時間が安定

学習記録を徹底したことで見えてきたことがありました。
1年間の毎日の勉強時間の変化を分析してみると、10月以降から勉強時間が安定していたことが分かりました。それまでは、定期考査や模試に向けての勉強が中心だったのに対して、10月以降は受験に向けて、最善の学習時間を自分で認識して、それぞれの目標に向かって頑張っていたのだと思います。
これは手帳で学習時間の把握をさせていたからこそ気付けたことです。

そして、自分がやっていることに自己有用感や満足感を得られている状態で受験に臨めたことは一番の成果だと思っています。自分の限界値がどこで、それができているからこのまま続ければ大丈夫!という安心感を持って受験に突入することができたと思います。

 

 

フォーサイト手帳から学んだこと

卒業を目前に控えた登校日に、受験生として手帳を活用した1年間について、クラスの生徒たちに振り返りをしてもらいました。嬉しかったことは、全員が何かしらの成長を実感していたことです。また、ほぼ全員が大学生になってからも手帳を活用したいと答えており、スケジュール管理の大切さを感じているようでした。

 

年度当初のクラス目標の一つが「フォーサイトをしっかり書くクラス」でした。
卒業式の日にクラスの生徒からもらった寄せ書きにも、フォーサイト手帳のことがたくさん書いてありました。高校生活最後のクラスの思い出に、フォーサイト手帳が欠かせない、気付いたらそんなクラスになっていました。

3年間の指導を通して、手帳をうまく活用することで生徒たちの学習や生活に対する意識が変わるということ、そして適切な教員の導き方や声掛けによって、その可能性をさらに伸ばすことができるということを実感しています。

 

東京都立墨田川高等学校

東京

■学校プロフィール

旧制の東京府立第七中学校以来の90年を超える伝統校。平成12年度より進学重視型単位制高校と改編され進学校として熱い期待を受けている。文武分岐を基本スタンスに学習、部活動、生徒会活動がさかんである。
学習面では土曜授業や少人数での指導が
なされており、生徒の進路実現状況は年々高まっている。
塩入 直也 先生